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葉室麟氏の『鬼神のごとく』よんだ【本のツボ】
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    評価:
    価格: ¥ 723
    ショップ: 楽天ブックス
    コメント:葉室氏が遺してくれた傑作であった。<黒田騒動>の物語。家老・大栗大膳の策略とは? 格闘技炸裂かとおもいきや、実は超絶頭脳戦!? 大膳がかっこよすぎて身もだえること間違いなしである。

    葉室氏にしては厳つい導入である。

    最新作ではないのか?

    過去作の出版社リメイクか?

    とか思っていると。

     

    さすがである。

    さすがすぎる、葉室氏である。

     

    舞台は九州。

    もう、作家生命を通じてほぼ九州。

    このブレのなさが最高である。

     

    そして世にいう(らしい)黒田騒動の物語。

     

    葉室氏のことなので

    武術あり、ラブあり、人情あり、

    さらにはキリスト教弾圧問題あり、

    そして本作はなんといって

     

    頭脳戦 なのだ。

     

    脇役のようにあらわれて

    あっという間に読者の心を掴むであろう

     

    表向き裏切り役の

    家老・大栗大膳。

     

    おーまーえーはー

    カッコよすぎだろう〜〜〜〜

     

    拝読中、なんどそう身もだえたか。

     

    そらうら若きほにゃららがコロリと惚れるわな。

     

    冒頭の厳つい導入が嘘のように

    前半の武術メインっぽいのがなかったように

    じわじわと大膳VS「ほにゃらら」に

    この「ほにゃらら」はネタバレになるので言えぬ。無念。

     

    そのあたりの謎解きとか

    お前はどこへ向かい、誰と戦っているのだ、という

    そういうストーリー展開に

    ハラハラどきどきするのである。

     

    正直、ほかの要因もあるので

    大膳の狙いに到達するまで

    なかなか頭を使う。疲れる。

    だから、途中でひょっとしたら

    「そりゃないんじゃね?」

    という展開があったとしても

    そういうことに気を向けると

    あっという間に話においていかれるので

    「ま、いっか」となる。

    それくらい、やや複雑な頭脳戦である。

    落としドロコがそこでいいのか悪いのか

    なんだかもうどうでもよくなるほどであった。

     

    ラストで安直に若者が戻らぬところもよい。

    (ただのお約束物なら戻っているところである)

     

    表紙イラストが迫力あるので気圧されるが

    そういうガッチリした

    断じてかたぐるしくない超エンタメ作品である。

     

    ご堪能あれ。

     

     

     

    本日の仕入本〜天童氏があったよ【本のツボ】
    0

      大型書店にて通勤に読む本を入手。

      未読本が少なくなって不安だったが、

      これで一安心なのだ。

      いちおう新刊コーナーにあった。

      こちらである。

       

      このジャンルのざっくばらんさが

      わたくし好みなのですよ。

      ナイトメアうんぬんは

      昨晩、出版社のネットサーフィンを

      していたときに記憶にあった1冊。

      定時うんぬんもしかり。

      天童氏のもあって小躍り。

      だがしかし天童氏なのである。

      メンタルが調子いいときに読もう(あるのか?)

       

      そこまで思ってハッとした。

      拙作もそういうジャンル分けをされるのでは!

      たしかに啓蒙くさいもん。

      くさみを取るためにキャラやごはんでがんばっているが。

      そうだよ。拙作はただの飯テロの話だ!

      敷居は低いよ!

      というわけで、拙作もよしなに。

      デジタル配信作は33作くらいあります☆

      「しらべるの面倒〜」というかたは

      こちら をクリック☆彡

      HPの配信先一覧へジャンプします。

       

      さらに、

      より世間に歩み寄ろうと

      最近は現代を舞台に、まあサッポロですね、

      長編を書いてます。

      連作短編の岩井クンと、

      未発表というか推敲中の長編。

      ぜひぜひ☆彡

       

      一條次郎氏の『レプリカたちの夜』よんだ【本のツボ】
      0
        評価:
        一條 次郎
        新潮社
        ¥ 594
        (2018-09-28)
        コメント:新潮ミステリー大賞受賞作で伊坂幸太郎氏に「とにかくこの小説を世に出すべきだと思いました」といわせた1冊。なのだが。なんとも奇妙な物語である。解説にあるように、ミステリー大賞受賞作なのに、どこがミステリーなのかわからない。すさまじいカオスっぷりである。徹底したカオスっぷりが評価されたのであろう。

        一條次郎氏の

        『レプリカたちの夜』を拝読。

        新潮ミステリー大賞受賞作である。

        だからミステリーなのだろうと読み進むと。

         

        キーワードはシロクマである。

        冒頭からシロクマが出てくる。

        レプリカである。

        なるほど、と読み進めるのだが。

        カオスである。

        はっきりいって訳がわからない。

         

        数千文字もセリフが続くこともあれば、

        時系列がねじれもするし、

        なにがどうなっているのだ。

         

        冒頭は優しい文章である。

        おそろしいほど読みやすい。

        だからこそ、中盤以降のカオスっぷりに愕然とする。

         

        すごいのは、どれだけカオスになっても

        主人公のキャラまでは崩れないこと。

        計算のカオスなのである。

         

        そしてこの独特な世界を進むうちに、

        キャラたちが記憶に根付いていく。

         

        これまた正直に

        「わあ素敵」

        というキャラはいない。ひとりもいない!

        なのに、全員が印象的なのだ。

        恐ろしい話である。

        どういう話なのか概要説明もできないけれど

        (ネタバレではなく、

        結局どういう話なのかわかんないから)

        読了後、じわじわと思い出す1冊である。

         

         

         

        葉室麟氏の『草雲雀』よんだ【本のツボ】
        0
          評価:
          葉室 麟
          実業之日本社
          ¥ 750
          (2018-12-06)
          コメント:庶民派系の葉室節を堪能できる1冊。おやくそく満点。悪はほろぶべし、が大好きなかたにオススメである。

          葉室麟氏の『草雲雀』を拝読。

          文庫版は葉室氏が逝去されてから刊行。

           

          葉室氏であるから当然時代小説である。

          さて、本作は

          庶民派系に属する1冊。

          リアリティうんぬんは無粋とばかりに

          お約束☆てんこ盛りである。

          こういう作品は主人公が倒れるなどありえない。

          安心してお読みいただける。

          すなわち、主人公が正義として勝つ!

          のが冒頭から見えているわけで。

          いかにして勝つ!

          のかを見守る楽しみがある。

           

          このような前置きをふまえてなお、

          どうしても正直ラストまで思っていた。

          「このコンビ、お気楽すぎるだろう!」

          「主人公、そんなラフで大丈夫か!!」

           

          もっとも、本主人公のスタンスは

          「おくさん、大事!」

          なので、それ以上はないので、

          そして葉室氏は終始貫徹してくださるので

          読むほうも勘繰らずにいられて楽ちんである。

          それでもあえていうと

          この夫婦のなれそめがフツーすぎて、

          そこまでお互い命がけになるのってどうよ、と。

          ひとそれぞれだ! といわれればそれまでだが。

           

          こういうご都合設定ではあるものの、

          ときどき

          「敵をあざむくために三日断食」

          をさらりと実行したりするので侮れない。

          ところどころ、シリアスシーンがあって、

          このメリハリにやられる。

          さすが葉室氏である。

           

          お気楽に痛快時代小説を読みたいときに

          最適である。

           

          村田沙耶香氏の『コンビニ人間』よんだ【本のツボ】
          0
            評価:
            村田 沙耶香
            文藝春秋
            ¥ 626
            (2018-09-04)
            コメント:芥川賞受賞作品。芥川賞とは思えないほど、ぐいぐいと読ませられる。エンタメ性にも富んでいる。ほどよく整ったよくできた物語である。

            村田沙耶香氏の『コンビニ人間』を読了。

            芥川賞受賞作である。

            正直、この手の本は買わないのであるが

            今回はどういうご縁か手に入ったので拝読。

             

            世間がさわいでいたので、

            そしてタイトルからコンビニの話であると

            事前にわかっていた。

            そしてそのとおりコンビニの物語である。

             

            芥川賞といえば純文学の短編小説の賞。

            やや身構えつつ読み進むものの、

            予想外に読みやすい。

            むしろかなりエンタメ性に富んでいる。

            「純文学?」

            と首をかしげたほどであった。

             

            村田氏のことはよくしらないけれど、

            これが氏の日常からつむぎだした血肉なら

            純文学なのであろう。

            よくまとまった物語という印象であった。

             

            大山淳子氏『猫は抱くもの』よんだ【本のツボ】
            0
              評価:
              Array
              ---
              ¥ 500
              (2018-11-07)
              コメント:児童文学テイストの優しく染み入る物語。連作短編。語り部は人間にとどまらす、猫だったり取りだったり。そしてそれぞれの視点で物語は進む。どうしようもないことが多いけれど、それを受け入れ生きるすべてのものたちの物語。

              大山淳子氏の

              『猫は抱くもの』を読了。

              文庫のカバー表紙は映画版。

              読了後にカバーをはずして通常版を見たら。

              いい。

              とてもいい。

              この表紙イラストを見て、

              目頭が熱くなったほど。

               

              大山淳子氏、

              本作も例外なく児童文学テイスト。

              文章は短めだし、セリフはやたら多いし、

              気を抜いていると

              不意にディープな内容になる。油断禁物。

               

              本作は連作短編である。

              語り手が猫だったり人間だったり、鳥だったりする。

              そして猫目線の人間の様子、人間目線の猫の様子、

              はたまた鳥目線の、と

              物語は続いていく。

               

              深堀はしていない作風なので、

              べらぼうな数のキャラである。

              その中で一番わたくしが気になったのは

              ゴッホ、である。

              まあ、人間側からすれば、

              そこそこいる系の人間ではあるけれど、

              猫目線で見るともうね、切ない。

              いや、ゴッホ目線というか。

               

              あなたはどのキャラ目線になりますか?

               

              胸がポカポカと温かくなる1冊。

               

              伊坂幸太郎氏の『フーガはユーガ』よんだ【本のツボ】
              0
                評価:
                伊坂 幸太郎
                実業之日本社
                ¥ 1,512
                (2018-11-08)
                コメント:不思議なチカラを持つ双子の物語。めちゃくちゃすごいチカラではない。それでも、世間の不条理を叩くには十分で。読む者に、自分のまわりの不条理さも、ちょっとした自分の普通ではないチカラでなんとかできるかもしれない、と思わせてくれる、爽快で、切ない作品である。

                伊坂幸太郎氏の書下ろし単行本

                『フーガはユーガ』

                を読了。

                 

                僕たちは双子で、僕たちは不運で、

                だけど僕たちは、手強い。

                 

                これが本書の帯のコピーである。

                 

                読了感がね。

                なんともね。

                またね。

                切ない。

                爽快なんだけれど、喪失感が半端ない。

                ここについてこれ以上はネタバレになるので

                自粛である。

                 

                伊坂氏の作品は

                不要なキャラを一切出さない、

                これを徹底しているので嬉しい。

                さらには、お約束の

                過去作の伝説のキャラも本作には出てくる。

                誰でしょう。

                探してみてください。

                 

                ネタバレしない感想とすると

                よくもまあ、こんなに胸糞わるくなる設定を

                ぎっしり思いつけるなと。

                思いついても、それを作品にするためには

                それこそじっくり検討して向き合う必要があり。

                書き手としては

                なかなか激しくメンタルを削る作業である。

                何しろ胸糞わるい設定を

                読み手に提供するには

                そこそこ、こねくり回す必要があって。

                そのうえで、健全な地の文をキープするには

                どれだけ健全な魂を保つ必要があることか。

                 

                こういう作品を脱稿するには

                まず心身ともに健全であらねばならない。

                原稿の前に、

                ランニングなどのトレーニングからである。

                筋トレからはじめましょう、である。

                狂気が狂気を書いたらただのカオスである。

                 

                多少、読みにくい文章になっていようが

                そんなのは、作風として受け入れよう。

                正気が、何より。

                 

                 

                 

                 

                大山淳子氏の『光二朗分解日記』よんだ【本のツボ】
                0
                  評価:
                  ---
                  講談社
                  ---
                  (2017-06-16)
                  コメント:検索するのに『光二郎分解日記 相棒は浪人生 (講談社文庫)』とフルで入力しないと表示されないのはいかがなことか。それは大山氏に関係ないけれど。本作は家族の物語である。登場人物が誰もが強烈な個性を持ち、ミステリありの普通の日常を描いているのに、なんとも記憶に残る。

                  大山淳子氏の

                  『光二郎分解日記 相棒は浪人生 (講談社文庫)』

                  を拝読。

                   

                  正直、冒頭からラストまで

                  それほど設定自体はぶっとんでいない。

                  隕石が落ちてくるわけでも

                  ミサイル攻撃されるわけでもない。

                  そういう意味では家族の物語である。

                  ただし、殺傷事件がある。

                   

                  児童文学かと思うほど

                  やさしい文体。

                  それに惑わされているうちに

                  物語は人情味を帯びてきて。

                   

                  どのキャラも相手を思って行動している。

                  そして終盤にきてからの、

                  とあるキャラの行動発言。

                   

                  「どういうこと?」

                  と声を裏返したくなり、

                  そのまま終わる。

                  「続編でもあるわけ?」

                  あるわけであった。

                  単行本であるけれど、続編あります。

                   

                  わたくしはやはり、二宮光二朗オシですね★

                   

                  羽海野チカ氏の『3月のライオン14』読んだ【本のツボ】
                  0
                    評価:
                    羽海野チカ
                    白泉社
                    ¥ 525
                    (2018-12-21)
                    コメント:零くんの物語、14巻。どうしてひなちゃんがコスプレしている表紙なのか。読み終わるとしみじみとわかります。大きな意味があります。最初から最後まで丁寧に描き込んであり、その内容量に圧倒される。なつかしいメンツとのコラボに拍手。

                    羽海野チカ氏のコミック

                    『3月のライオン14』を拝読。

                     

                    零くんの将棋の世界の物語である。

                     

                    ネタバレしないのでご安心を。

                     

                    本作では懐かしいメンツとのコラボが。

                    けれど、零くんを描き続けて

                    画風がやはり変化したので

                    なんだかリアル画風な彼らなのです。

                    あれから何年が経過した設定なのであろうか。

                    ともかくみんな元気でよかったよかった。

                     

                    本作でもお遊びシーンに全力☆

                    「ここで、こんなに画力つけるんだ」

                    とガクブルするほどの濃さ。

                    そう。

                    濃い!

                    何かにつけて濃すぎる!

                    それがいいんだけど、ここまで濃くなくても

                    とか思ったり。

                     

                    そんなゆるゆる気分でいたのに。

                    やはり本作でも号泣してしまった。

                    ずるいなあ。

                     

                    疲れたココロを

                    ポカポカにする作品であるのは間違いない。

                    ありがとう。

                     

                    原宏一氏の『大仏男』よんだ【本のツボ】
                    0
                      評価:
                      原 宏一
                      実業之日本社
                      ¥ 669
                      (2013-04-05)
                      コメント:原氏の2010年の作品である。ヤッさんとか佳代きっちんを読んでからだと、少々堅い印象を受ける。それでもこのころならではのボリューム。全体枚数からすると想像以上の内容たっぷりで。ただ文庫本の帯につられて買うと、おやや、と。

                      原宏一氏の2010年作品、

                      『大仏男』を拝読。

                      最近の作品からすると堅い印象。

                      文章量も多く、内容もたっぷり。

                       

                      帯につられて購入。

                      壁の突破方法、落ちこぼれ芸人、

                      ほにゃららで大成功

                       

                      間違ったことは書いてない。

                      だけどね、しかし。

                      これはちょっと不親切かと。

                      人によっては詐欺だと思うかも。

                      芸人で大成する話かと思うじゃん。

                      つまり、ほにゃららなのである。

                      (ネタバレ自粛)

                       

                      上記のように。

                       

                      本作はお笑い芸人を目指すヒロインが

                      大成するにはどうしたら!?

                      と身悶えていて

                      周囲のそそのかし? に

                      怪しいと思いつつも

                      やってみなきゃわかんないと、

                      ジョブチェンジする話である。

                       

                      どうやって大成するのか

                      そのチャレンジ課程は大変たのしかった。

                      お約束としてその後の転落があるのですが。

                      それはお読みになってください。

                       

                      うさんくささ満点のなか

                      主人公ヒロインはどう生き抜くか!

                       

                      そういう物語でございます。

                       

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